大麻取締法について(大麻とは、大麻の効果、法律、逮捕の刑罰など)

大麻の乱用は年々拡大しており、特に20歳代以下の若い世代への広がりが、深刻な問題となっています。

大麻は、その全てが大麻取締法の規制対象になっている訳ではないことや、使用に関しては規制対象外であること、間違った知識が噂として広まっていることなどから、独自の問題が多いのが特徴です。

大麻合法化の動きも気になるところかと思います。

では、大麻とはどのようなものなのか、大麻取締法とはどのような法律なのかを見ていきましょう。

大麻とは

大麻はアサ科の植物です。かつては大麻草として広く栽培されており、日本中に自生しています。日本では古くから神事にも多く用いられて来ました。神道では大麻には神が宿るとされ、薬効もあることから重宝されて来たのです。

違法薬物としての大麻は、大麻草の花や葉を乾燥させたり、樹脂化したりして吸引します。葉を乾燥させたものはマリファナ、樹脂化させたものはハシンと呼びます。

大麻草の花や葉にはTHCという成分が多く含まれ、この成分を体内に摂取することにより、幻覚作用や多幸感などが得られます。

一方で大麻には医療用としての一面もあり、末期がんの疼痛を抑制する他、HIV感染症などへの効果も報告されています。

サティベックスという医療用大麻は、日本の製薬会社がアメリカで販売しており、強い鎮痛効果がある上に、スプレー式で手軽に使用出来るとして、がん患者に対して多く使用されています。

日本ではサティベックスの販売や使用が禁止されていますが、医療用大麻を合法化するべきとの意見も根強く、長く論議されているのです。

大麻の効果

人それぞれ感じ方は違いますが、大麻を吸うと多くの方が同じような経験をします。

① 感覚が研ぎ澄まされる
とにかく全ての感覚が敏感になり、とても素晴らしいものに思えてしまいます。食べるものは全ておいしく、感動する程です。コーヒーやお茶に至るまで感動的なおいしさに思え、食べ物や飲み物が喉を通る瞬間がかけがえのないものに感じます。見えるもの全てに感動してしまい、特に音楽は音の一つ一つが際立って聞こえ、曲の意味がダイレクトに感じられ、世界観が広がり、今までとは全く違う世界が待っています。
② 楽しくて仕方がない
何もなくてもとにかく楽しくなります。出来事や人物や言葉などが、訳はありませんが面白く感じます。
③ 空腹感が強くなる
どれだけ食べても満足せず、お腹が空いて仕方がなくなります。普段は食べないようなものもおいしくて止まらなくなるのです。
④ 眠気が強い
眠たくて眠たくて起きていられません。寝ているときにはとても幸せな夢を見ることが多く、爽快感があります。
⑤ 性欲が高まる
感度が高まり気分も良いため、セックスが非常に気持ち良くなります。普段とは感覚の敏感さが全く異なりますので、この快感を求めて常用する人も多いです。
⑥ リラックス効果がある
心身の緊張がほぐれ、深いリラックス状態になります。自分で意識していなかった緊張もほぐれるため、今までにない感覚が得られます。スピリチュアルなイメージも深まり、自分の内面世界について知ることも出来ます。
⑦ 抑うつ状態の改善
大麻にはうつ病を軽減・改善するという効果が報告されています。
⑧ 抑うつ状態になる
先程とは正反対に、大麻を吸うことで抑うつ状態になることもあります。バッドトリップと呼ばれる現象で、心身の状態や状況などによって起こる場合があります。

大麻取締法

大麻取締法は、昭和23年に定められた法律です。

大麻取締法では、大麻の所持、栽培、譲渡や譲受を規制していますが、大麻の使用については規制していません。

これは、大麻草の全体に人体にとって有害な物質が含まれているという訳ではないからです。大麻の茎は麻として織物や縄などの材料として用いられる他、種はトウガラシをしても使用されます。

茎や種に含まれる有害な物質はごく微量で、そのため規制の対象外となったのです。ただし、ごく微量とはいえ有害な物質は含まれており、薬物検査を行った際に大麻の陽性反応が出ることがあります。

つまり、大麻の陽性反応が出たからと言って、違法である大麻の花や葉から摂取した成分であるのか、規制対象外である茎や種から摂取した成分であるのかは判別出来ません。

そのような理由から、大麻取締法では大麻の使用に関しては規制対象外となっているのです。

第一章 総則

第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

(昭二八法一五・平三法九三・一部改正)

第二条 この法律で「大麻取扱者」とは、大麻栽培者及び大麻研究者をいう。

 この法律で「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する者をいう。

 この法律で「大麻研究者」とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する者をいう。

(昭二八法一五・一部改正)

第三条 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。

 この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。

第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。

 大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生労働大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く。)。

 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。

 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。

 医事若しくは薬事又は自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者等(医薬関係者又は自然科学に関する研究に従事する者をいう。以下この号において同じ。)向けの新聞又は雑誌により行う場合その他主として医薬関係者等を対象として行う場合のほか、大麻に関する広告を行うこと。

 前項第一号の規定による大麻の輸入又は輸出の許可を受けようとする大麻研究者は、厚生労働省令で定めるところにより、その研究に従事する施設の所在地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に申請書を提出しなければならない。

(昭二八法一五・昭三八法一〇八・平二法三三・平一一法八七・平一一法一六〇・一部改正)

第二章 免許

第五条 大麻取扱者になろうとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の免許を受けなければならない。

 次の各号のいずれかに該当する者には、大麻取扱者免許を与えない。

 麻薬、大麻又はあへんの中毒者

 禁錮以上の刑に処せられた者

 未成年者

 心身の故障により大麻取扱者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

(昭二八法一五・昭二九法七一・平一一法一五一・平一一法一六〇・令元法三七・一部改正)

第六条 都道府県に大麻取扱者名簿を備え、大麻取扱者免許に関する事項を登録する。

 前項の規定により登録すべき事項は、厚生労働省令でこれを定める。

(昭二八法一五・平一一法一六〇・一部改正)

第七条 都道府県知事は、大麻取扱者免許を与えるときは、大麻取扱者名簿に登録し、大麻取扱者免許証を交付する。

 前項の免許証は、これを譲り渡し、又は貸与してはならない。

(昭二八法一五・一部改正)

第八条 大麻取扱者免許の有効期間は、免許の日からその年の十二月三十一日までとする。

第九条 削除

(平一一法八七)

第十条 大麻取扱者は、免許の取消を受けようとするときは、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事に申請しなければならない。

 大麻取扱者が死亡又は解散したときは、相続人(相続人のあることが明らかでないときは、相続財産の管理人。以下同じ。)又は清算人は、厚生労働省令の定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 都道府県知事は、第一項の申請又は前項の届出があつたときは、大麻取扱者名簿の登録をまつ消する。

 大麻取扱者は、大麻取扱者免許が第十八条の規定により取り消され、その他その効力を失つたときは、大麻取扱者免許証を都道府県知事に返納しなければならない。

 大麻取扱者は、大麻取扱者名簿の登録事項に変更を生じたときは、十五日以内に、都道府県知事に届け出なければならない。

 大麻取扱者は、免許証を き❜ 損し、又は亡失したときは、十五日以内に、その事由を記載し、且つ、 き❜ 損した場合にはその免許証を添えて、都道府県知事に免許証の再交付を申請しなければならない。

 大麻取扱者は、前項の規定により免許証の再交付を受けた後、亡失した免許証を発見したときは、十五日以内に、都道府県知事にその免許証を返納しなければならない。

(昭二八法一五・平一一法一六〇・一部改正)

第十一条 削除

(平一一法八七)

第三章 大麻取扱者

第十二条 削除

(昭二八法一五)

第十三条 大麻栽培者は、大麻を大麻取扱者以外の者に譲り渡してはならない。

第十四条 大麻栽培者は、大麻をその栽培地外へ持ち出してはならない。但し、都道府県知事の許可を受けたときは、この限りでない。

(昭二八法一五・一部改正)

第十五条 大麻栽培者は、毎年の一月三十日までに、左に掲げる事項を都道府県知事に報告しなければならない。

 前年中の大麻草の作付面積

 前年中に採取した大麻草の繊維の数量

(昭二七法一五二・全改、昭二八法一五・一部改正)

第十六条 大麻研究者は、大麻を他人に譲り渡してはならない。ただし、厚生労働大臣の許可を受けて、他の大麻研究者に譲り渡す場合は、この限りでない。

 前項ただし書の規定による大麻の譲渡しの許可を受けようとする大麻研究者は、厚生労働省令で定めるところにより、その研究に従事する施設の所在地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に申請書を提出しなければならない。

(平二法三三・平一一法八七・平一一法一六〇・一部改正)

第十六条の二 大麻研究者は、その研究に従事する施設に帳簿を備え、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。

 採取し、譲り受け、又は廃棄した大麻の品名及び数量並びにその年月日

 研究のため使用し、又は研究の結果生じた大麻の品名及び数量並びにその年月日

 大麻研究者は、前項の帳簿を、最終の記載の日から二年間、保存しなければならない。

(平二法三三・追加)

第十七条 大麻研究者は、毎年一月三十日までに、左に掲げる事項を都道府県知事に報告しなければならない。

 前年の初めに所持した大麻の品名及び数量

 前年中の大麻草の作付面積

 前年中に採取し、又は譲り受けた大麻の品名及び数量

 前年中に研究のため使用した大麻の品名及び数量並びに研究の結果生じた大麻の品名及び数量

 前年の末に所持した大麻の品名及び数量

(昭二七法一五二・全改、昭二八法一五・一部改正)

第四章 監督

第十八条 大麻取扱者がその業務に関し犯罪又は不正の行為をしたときは、都道府県知事は大麻取扱者免許を取り消すことができる。

(昭二八法一五・一部改正)

第十九条 削除

(昭二八法一五)

第二十条 厚生労働大臣は、法令の規定により国庫に帰属した大麻について必要な処分をすることができる。

(昭二八法一五・全改、昭四五法一一一・平一一法一六〇・一部改正)

第二十一条 厚生労働大臣又は都道府県知事は、大麻の取締りのため特に必要があるときは、大麻取扱者その他の関係者から必要な報告を求め、又は麻薬取締官若しくは麻薬取締員その他の職員に、栽培地、倉庫、研究室その他大麻に関係ある場所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは試験のため必要な最小分量に限り大麻を無償で収去させることができる。

 麻薬取締官又は麻薬取締員その他の職員が前項の規定により立入検査又は収去をする場合には、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

 第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(昭二五法一八・昭二八法一五・平三法九三・平一一法一六〇・一部改正)

第五章 雑則

第二十二条 都道府県は、この法律に基き都道府県知事が行う免許その他大麻取締に要する費用を支弁しなければならない。

(昭二八法一五・全改)

第二十二条の二 この法律に規定する免許又は許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。

 前項の条件は、大麻の濫用による保健衛生上の危害の発生を防止するため必要な最小限度のものに限り、かつ、免許又は許可を受ける者に対し不当な義務を課することとならないものでなければならない。

(平二法三三・追加)

第二十二条の三 厚生労働大臣は、この法律の規定にかかわらず、大麻に関する犯罪鑑識の用に供する大麻を輸入し、又は譲り受けることができる。

 厚生労働大臣は、前項の規定により輸入し、又は譲り受けた大麻を、大麻に関する犯罪鑑識を行う国又は都道府県の機関に交付するものとする。

 前項の機関に勤務する職員は、当該機関が同項の規定により厚生労働大臣から交付を受けた大麻を、大麻に関する犯罪鑑識のため、使用し、又は所持することができる。

 第二項の規定により厚生労働大臣から大麻の交付を受けた機関の長は、帳簿を備え、これに、大麻に関する犯罪鑑識のため使用した大麻の品名及び数量並びにその年月日その他厚生労働省令で定める事項を記載しなければならない。

 厚生労働大臣は、外国政府から大麻に関する犯罪鑑識の用に供する大麻を輸入したい旨の要請があつたときは、この法律の規定にかかわらず、第一項の規定により輸入し、若しくは譲り受けた大麻又は法令の規定により国庫に帰属した大麻を、当該外国政府に輸出することができる。

(平二法三三・追加、平一一法一六〇・一部改正)

第二十二条の四 第四条第二項、第十四条、第十六条第二項及び第二十一条第一項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(平一一法八七・追加)

第二十二条の五 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長又は地方麻薬取締支所の長に委任することができる。

(平一一法一六〇・追加)

第二十三条 この法律に定めるものを除き、この法律を施行するため必要な事項は、厚生労働省令でこれを定める。

(平一一法一六〇・一部改正)

引用元:大麻取締法―厚生労働省

大麻取締法の刑罰

個人で使用する目的の場合 大麻の栽培、輸入及び輸出 7年以下の懲役
大麻の所持、譲受及び譲渡 5年以下の懲役
営利目的の場合 大麻の栽培、輸入及び輸出 10年以下の懲役
情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金
大麻の所持、譲受及び譲渡 5年以下の懲役
情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金