どんな免許や資格を取得する時に薬物検査が必要か

薬物検査は、免許取得や資格取得にも必要となる場合があります。

具体的にはどのような職業にかかわってくるものなのか、業種によって薬物検査が必須となる理由についても、あわせてご紹介致します。

免許取得時に薬物検査の診断書が必要な業種

まず初めに、免許取得時に薬物検査をパスしたという事を示す、医師の診断書が必要となる業種を具体的に見ていきましょう。

診断書が必要な職種調査結果

調理師,製菓衛生師,ふぐ調理師,駐車監視員,狩猟者,銃砲刀剣類所持者,射撃場の設置者や管理者,医師, 歯科医師,保健師,助産師,看護師,准看護師,臨床検 査技師,理学療法士,作業療法士,視能訓練士,薬剤師, 歯科技工士,歯科衛生士,臨床工学技士,義肢装具士, 救急救命士,柔道整復師,あん摩マツサージ指圧師,はり師,きゅう師,獣医師,家畜人工授精師

引用元: アルコール・薬物中毒を欠格条件とする職務への適性に関する診断書発行上における科学的な評価の必要性 | 産衛誌51巻,2009

ここで挙げられている一覧を見ると、医療系の資格、調理系の資格では、とくに薬物検査が重視されていることがわかります。

薬物依存者がこのような職に就いてしまうと、重大な不祥事を起こしかねないため、免許取得時にあらかじめ、薬物検査というふるいに掛けるのです。

これらの業種に加えて、公務員試験においても薬物検査は実施されています。

医療や食を扱う者に対しては、特に強い信頼が求められます。たとえば「薬物依存の医師に自分を診察してもらいたいかどうか」を問われると、当然ほとんどの方は拒否するでしょう。「薬物を利用している」という印象だけで、信頼度は大きく落ちてしまいます。

このように、資格に値する人物なのかという点を見極めるうえでも、薬物検査は必須なのです。

薬物検査の診断書が必要となる業種

次に、薬物検査が必要となる業種の例を見ていきましょう。

診断書が必要な業種調査結果

薬局,医薬品販売業の一般販売・医薬品配置販売,医薬品製造販売業・医薬品製造業・医薬品外国製造業,医療機器の販売業・賃貸業及び修理業の高度医療機器等の販売業及び賃貸業・修理業,医薬品等の輸入販売業,麻薬取扱業&施設,毒物及び劇物輸入製造業,警備業務,風俗営業

引用元: アルコール・薬物中毒を欠格条件とする職務への適性に関する診断書発行上における科学的な評価の必要性 | 産衛誌51巻,2009

医薬品や、医療機器を扱う業種、そして警備業務においても、薬物検査は実施されています。

薬品を取り扱う者が薬物中毒者であると、正常な判断ができなくなり、危険な薬品の扱いをしてしまう可能性も出てきます。また、違法薬物を業務外で不正に使用するおそれもあります。

警備業務もまた、信用第一の業務です。警備に携わる人や企業に対し信頼がない限り、警備の依頼はとても出来ません。

違法薬物を利用している人が居ると聞いて、警備を依頼したいと思う顧客はまず居ないでしょう。世間からの確かな信用を得るためにも、薬物検査は必須事項なのです。

薬物検査が推奨される業種

薬物検査が義務化されてはいないが、推奨されている業種も多くあります。具体的には、運送業や旅客業、電気やガスなどを扱うような、社会インフラを担う業種がまず挙げられます。

業種ごとの乱用薬物検査の必要性

旅客・航空・海運・鉄道・バス・タクシー・トラック・電力・ガス・重化学工業・医療・医薬品製造・食品製造・公共・教育・金融・保険・警備・人材派遣・レジャー・エンターテインメント・芸能・飲食店・接客業・工場ライン・建設・各種工事現場・調理師・美容師・柔道整復師・医師・歯科医師・看護師・薬剤師・歯科衛生士・その他

引用元:乱用薬物検査のTOPページ|LSIメディエンス

インフラとはもとより「基盤」を指す言葉であり、「社会インフラ」とは、産業の基盤や生活の基盤を担う業種のことを指します。

大型トラックのドライバーは荷物の搬入はもちろん、時に危険物を運ぶこともあり、つねに細心の注意を払って運転しなければなりません。

また、旅客機や公共交通機関の操縦士は乗客の命を預かっているような業務であるため、つねに神経を尖らせていなければなりません。

生活の基盤となる電気やガスを取り扱う事業者もまた、一歩間違えてしまうと大事故につながりかねないため、技術はもちろん集中力も求められます。

このような社会インフラを担う現場で薬物の使用が認められてしまったら、企業に対する世間の信頼度は著しく低下することになります。そしてなにより、生産や生活の基盤を担っているからこそ、あらかじめ薬物検査を済ませる必要があると言えます。

接客業や建設業といった、従業員が入れ替わることが多いような業種においても、薬物検査は推奨されます。理由は単純で、人の出入りが激しい分、違法薬物の使用者が応募してくる可能性も高いためです。

また、他の業種についても同じことは言えますが、薬物使用者を採用したことが発覚すると、企業全体のイメージダウンにつながるおそれもあります。

また、保険や金融関係といった業種においても、薬物検査が推奨されます。保険会社や金融会社はとくにクリーンなイメージが求められます。

一社員の不祥事で、企業自体のイメージは大きくマイナスへと傾きます。不祥事のひとつには当然、違法薬物の使用も挙げられます。リスク回避のためにも、薬物検査は有効にはたらくと言えるでしょう。

近年、芸能界における違法薬物の不祥事も多発しています。そのため、芸能界でも薬物検査の導入が検討され始めています。

皆さんも報道でご存知のとおり、一度薬物で検挙された芸能人の復帰までの道のりは、決して生やさしいものではありません。上手く復帰できたとしても、「薬物中毒者」というイメージはいつまでも付きまとうものです。

俳優やモデル、芸人など、自分の魅力を最大限に生かす業種においては、本人の振る舞い次第で周囲の評価が大きく変化していくものです。違法薬物の使用は本人のイメージを大幅に損なってしまいます。

また顔が売れている人ほど、その後の人生に薬物使用によるイメージダウンが大きく影響してきます。自身のイメージばかりではなく、所属する芸能事務所のクリーンなイメージのためにも、薬物検査はぜひとも導入されるべきでしょう。